戦姫絶唱シンフォギアの「逆光のフリューゲル」は時代を越える名曲だったーー2012年冬のアニソン②

2012年1月から3月のアニメソングをオタクな妻との対談形式で振り返ります。

今回は3つに分割しており、この記事は<2/3>になります。

 

戦姫絶唱シンフォギアの「逆光のフリューゲル」は時代を越える名曲だった

私:そして今期アニメの中で、事前の我々の期待がものすごく大きかったのが、昨年「うたのプリンスさまっ」で我々の心を鷲掴みにした作曲家、上松範康さんが原作を手がけたアニメ「戦姫絶唱シンフォギア」ですね。

 

妻:あのアニメは、正直見るのが苦痛だったよ。演出がなんだ古臭くてね。変身シーンとか必殺技の演出なんかに20年くらい前のアニメの雰囲気が漂っていたよ。

 

私;私は、あのちょっとレトロで残念なアニメの方向性を決めたのは、水樹奈々高山みなみの歌う「逆光のフリューゲル」だったんじゃないかと思っているんですよ。

 

 

妻:というと? 確かにあの曲は良かったけれど。

 

私:上松さんと水樹奈々さんのコンビによる楽曲って、もともとレトロ志向というか歌謡曲みたいになっていくじゃないですか。

 

妻:たしかに「深愛」とか歌謡曲そのものだもんね。やっぱり歌唱力がありすぎる水樹奈々の魅力を引き出そうとするとそうなるのかな。

 

私:「深愛」は21世紀最高の歌謡曲ですよね。まあ、元々そんな傾向のある上松さん&水樹奈々さんのコンビが、高山みなみさんに出会って、あの「逆光のフリューゲル」が生まれたんですよ。そんなデュエットが21世紀にとどまることができるはずがないじゃないですか。

 

妻:私もあの曲を聞いた時に、かつて一世を風靡したTWO-MIXの再来を感じたね。

 

私:ですね。そんな二人からあの90年代のアニメソングを彷彿とさせる名曲が生まれたのはいわば必然だったと思うんですが、そのことが劇中で、あの曲が現代の超人気アイドルユニットとしてあの曲を歌うという設定との間でかなりの無理を生じさせてしまったんですよ。

 

妻:たしかに、あの曲が名曲なのは間違いないけれど、人気絶頂のアイドルの歌だという設定には全然説得力がない楽曲だったよね。

 

私:そう、それなのにあの一話で二人があの名曲を高らか歌いあげてしまったことで、作品の時間軸が歪み、作品世界全体があの楽曲にふさわしい時代にタイムスリップしてしまったのだと私は思っているんですよ。

 

妻:それによって20世紀的な世界が構築され、あの古臭い演出につながったと。

 

私:そうです。あの名曲が生まれてしまったがための悲劇だったと私は解釈していますね。そういう意味で「逆光のフリューゲル」は、「前世紀へ逆行する翼」だったのではないかと思うんですよ。

 

妻:なんか上手いこと言ったつもりになってる…。まあ、妄想だよね。

 

私:そうですね…。まあそんな妄想を抱かせるほどに時代を超える素晴らしい名曲だったということで。

 

杉田智和の最高傑作「SM判定フォーラム」を作ったキャラソン界の新星

妻:今期、キャラソンとして最も楽しめたアニメは「妖狐×僕SS」だったね。

 

私:最初にアニメの公式サイトで全キャラソンの曲名と歌手が発表されたんですよね。その中で、ひときわ異彩を放っていたのが、杉田智和が歌うという「SM判定フォーラム」でしたよね。

SM判定フォーラム -TV Size Version -(妖狐×僕SS 5)

SM判定フォーラム -TV Size Version -(妖狐×僕SS 5)

 

妻:あのタイトルだけでインパクトは満点だったよね。杉田に何を歌わせるつもりだと。

 

私:それで待ちに待った第五話のエンディング…。すごかったですね。

 

妻:うん。すごかった…。音楽といい、映像といい、あれほどに何かが凝縮されたエンディングは初めてだった。

 

私:すべて声優、スタッフから制作会社までがSとMに分別されていく映像は壮観でしたね。そしてテレビで「肉便器」って連呼するのは、デトロイト・メタル・シティクラウザーさん以来です。

 

妻:言っちゃいけない言葉をあれほど隠さないピストル音も珍しいよ。そして、あんなにうれしそうに歌うの杉田を見るのも初めてだった。去年の杉田の名曲「妄想戦士 宮前かなこ」を超えてきたね。

 

私:本当にいきいきしてましたよね。杉田さんが歌うキャラソンでこれまでの最高傑作であることは間違いないですね。杉田の魅力を余すところなく完璧に活かした楽曲でした。

また、花澤香菜の歌う「Sweet Parade」も良かったですよね。「猫耳モード」を彷彿とさせるほんわかした電波ソング花澤香菜につぶやかせてくるとはやりますね。

sweets parade -TV Size Version -(妖狐×僕SS 5)

sweets parade -TV Size Version -(妖狐×僕SS 5)

 

妻:私は神前さんの花澤香菜曲「恋愛サーシミュレーション」を思い出したよ。へたうまなラップが花澤香菜の活かし方をすごくわかっているよね。

 

私:花澤香菜さんと杉田智和さんって、歌がそこまで上手いわけじゃないんでしょうけど、あの声の個性がキャラソンでも活きるんですよね。キャラソンの歌い手としてはすごく優秀だと思っています。

 

妻:そうだね。そして宮野真守の歌う「one way」も良かった。

one way -TV Size Version-1分30秒- (妖狐×僕SS 3)

one way -TV Size Version-1分30秒- (妖狐×僕SS 3)

 

私:宮野真守がまさしく一方的にナルシスティックに歌いあげる名曲ですね。あれもキャラをわかっていましたよね。

 

妻:キャラソンがとても丁寧に作られているのが印象的なアニメだったね。原作者の藤原ここあさんもがんばりすぎだし。

 

私:キャラソンへの並々ならぬ思い入れを感じました。そして、そんなキャラソン作曲のすべて手がけたのがCHI-MEYさんですよ。

 

妻:ノーマークだったね。

 

私:調べてみると、いろんな活躍をされている方のようですが、キャラソンは初めてだったみたいですね。

 

妻:それであの深くキャラを理解した楽曲を作ってくるとはね。

 

私:6つのキャラソンがそれぞれに全く別タイプの楽曲だったのもすごいですよね。これからの活躍にも期待しています。

 

キャラソンに別次元の可能性を拓いた初音ミク>に続く

菅野よう子のアクエリオンEVOLと前山田健一のモーレツ宇宙海賊ーー2012年冬のアニソン①

2012年1月から3月のアニメソングをオタクな妻との対談形式で振り返ります。

今回は3つに分割しており、この記事は<1/3>になります。

 

私:前回は去年1年分をまとめてだったわけですが、今回は2012年1月から3月の1クール分のアニソンを振り返って語ってみたいと思います。

 

妻:アニソン好きには濃い3ヶ月だったからね。

 

私:そうですね。前回、今期への期待を語っていた時には、キャラソン作曲家好きの我々として、今をときめく神前暁さん・菅野よう子さん・上松範康さんのそれぞれの作品が揃い踏みだということに注目していたわけですが、この三ヶ月の全体を振り返っていかがでしたか?

 

妻:菅野よう子さんはやっぱりすごかった。そして、今期最も神がかっていたのは、前山田健一さんだったね。

 

私:確かに、今期はなんといっても、その二人の「アクエリオンEVOL」の主題歌「君の神話~アクエリオン第二章」と「モーレツ宇宙海賊」の主題歌猛烈宇宙交響曲・第七楽章「無限の愛」でしたね。

 

妻:間違いないね。この2曲は別格にすごすぎた。

 

私:最初の3ヶ月でこの2曲が出るとは、今年はすごい年になりそうですね。そして、上松さんと神前さんにもそれぞれ大変興味深い曲がありました。

 

妻:その二人だと「逆光のフリューゲル」白金ディスコ」だよね。あと、キャラソンとしてはアニメ「妖狐×僕SS」を手がけたCHI-MEYさんがすごかった。

 

私:杉田智和さんの歌う「SM判定フォーラム」は素晴らしかったですね。たしかにあのアニメのキャラソンは良作が多くて、日本のキャラソン界にまた新たな才能が舞い降りたという感じでした。

 

妻:そして、ここに来て世間に初音ミクブームが訪れるとはね。

 

私:GoogleのCMに始まった初音ミクブームに合わせるかのように、「ブラック★ロックシューター」がTVアニメ化され、supercellのryoさんは今期いろんな作品で多彩な活躍をしていましたからね。改めてボーカロイドの力を思い知らされた3ヶ月でもありました。

まあ前置きはこれぐらいにして、一つずつ見て行くことにしましょうか。

 

アクエリオンEVOLの新たなる神話の幕開け・管野よう子はやっぱりすごすぎた 

私:まずは、アクエリオンEVOLの主題歌「君の神話~アクエリオン第二章」ですね。前作のテーマ曲が菅野よう子さんが自ら創りあげたアニメソングの金字塔「創聖のアクエリオン」で、昨年まで同じ河森監督とのコンビで楽曲的にも高く評価されていた「マクロスF」をやっていたわけだからね。このテーマ曲に対するファンの期待はすごいものがあったと思うんですよ。

 

妻:そうだよね。そして、そんなファンの高すぎる期待値を完全に超えてきたよね。

 

私:このレベルの曲を毎年のように量産できるって、どれだけすごい才能なんだって思いますよ。

 

妻:このアップテンポな曲調がまた劇中のロボットの合体シーンとシンクロするんだよね。この曲が初めて流れる一話の合体シーンの盛り上がりは、神がかっていたよ。

 

私:そうそう。この曲の疾走感がロボットアニメを知り尽くしていますよね。アニメの第1話は盛り上げるだけ盛り上げて、この曲で合体して終わりですからね。このアニメでは既に合体は敵と戦うための手段じゃなくて、合体それ自体が目的になっている感じでした。

 

妻:さすが河森監督はこの作品のテーマを「少子化対策です」って言い切っていただけのことはあるよね。

 

私:まさに合体がテーマであって、この曲は合体の賛歌というべきなんでしょうね。

 

妻:生命力がありすぎて、すごい中毒性だったよ。しばらく頭から離れなかった。

 

私:私もしばらくテンションがあがると脳内で勝手にこの曲が再生されるっていう症状に冒されていました。むしろこの曲が頭の中で流れると「私は今テンションがあがっているんだな」って逆に気づくぐらいでしたよ。

 

妻:菅野よう子の音楽と河森監督のロボットアニメの高すぎるレベルでの融合は、現代アニメの頂点にあると思うね。

 

私:まさにマクロスFに続く、新たなる神話の幕開けだったと思います。まあマクロスFファンとしては、劇場版「サヨナラノツバサ」でシェリルさんがこの曲を歌うところも見てみたかった気もしますが。

 

妻:確かに。でもそれだと最後にすべてをシェリルさんが持ってってしまうからねえ。まあ、あの作品はランカちゃんの「放課後オーバーフロウ」で良かったじゃないかな。

それからアクエリオンEVOLのエンディングテーマの月光シンフォニアもいい曲だよね。他にない雰囲気のある曲でね。

月光シンフォニア

月光シンフォニア

  • AKINO & AIKI from bless4
  • Anime
  • ¥250

 

私:なんだか神話の荘厳さを感じさせる素敵な曲ですよね。あまり聞いことのないような曲をこの完成度で形にしているのが流石だという気がしますね。挿入歌の「イヴの断片」も良かったです。

イヴの断片

イヴの断片

  • AKINO from bless4
  • Anime
  • ¥250

 

妻:イントロがかっこよくてね。無限パンチを今作で初めて繰り出す4話に、更なる名曲をぶつけてくるとは恐れいったよ。

 

私:もしかしたら菅野さんの繰り出す無限パンチにやられているのは私達のほうなのかもしれませんね。

 

妻:ドヤ顔でもっともらしくまとめてきたね。

 

前山田健一のまさにモーレツな作品「猛烈宇宙交響曲・第七楽章「無限の愛」 

私:そして今期のもう一つの神曲がアニメ「モーレツ宇宙海賊」の主題歌、ももいろクローバーZの「猛烈宇宙交響曲・第七楽章「無限の愛」」ですね。

 

妻:そもそも今期が始まる前には、このアニメ「モーレツ宇宙海賊」自体が全くのノーマークだったよね。

 

私:原作者の笹本祐一さんの名前を見たのが、小学生の時に読んでトラウマになった小説「妖精作戦」以来でしたからね。懐かしいとは思いながら原作のタイトル「ミニスカ宇宙海賊」を見て、「ミニスカ」を「モーレツ」にする感性は現代的にどうなんだろうかというのが第一印象だったんですよ。正直期待してなかったです。

 

妻:今にしてみると不遜な態度だったよね。

 

私:全くです。そんなノーマークなところに、第1話の冒頭からこの曲が流れてぶっ飛びましたよ。

 

妻:「なんだこのテンションの高い曲は」と思っていたら、ももクロと前山田さんだったからね。

 

私:思わず録画を巻戻して二度見しましたよね。アニメも予想に反した骨太なSFがテンポよく展開されて、面白いんですよ。笹本祐一さんがこんな素敵な作品を生み出し続けているとは知りませんでした。ついにトラウマに向きあう決心を固めて、創元文庫から再販されている妖精作戦シリーズを買いに走りましたからね。

 

妻:監督の佐藤竜雄さんはあの名作「機動戦艦ナデシコ」の人だしね。このSF群像劇をアニメ化するためにはこれ以上ない逸材だというべきなんだろうね。

 

私:私は「ナデシコ」も見たことがなかったんですよね…。

 

妻:ナデシコとその主題歌の「YOU GET TO BURNING」を知らずにアニメやアニソンを語ろうとは、オタクの風上にもおけないね。

 

私:全くそうだと思いましたよ…。精進が足りませんでした。

歌に話を戻すと、この「猛烈宇宙交響曲第七楽章~」は女子高生宇宙海賊モノのアニメにとして、これ以上の主題歌はないというぐらいにハマってましたよね。

 

妻:昨年の「Z伝説~終わりなき革命~」と並ぶももクロ前山田健一さんの衝撃作だったね。

 

私:変身ヒーロー物へたうまアイドルソングに続いて、今度はスペースオペラ風へたうまアイドルソングですかってね。

 

妻:つうか、そんなジャンルをアイドルソングとして成り立たせているのがすごいよね。

 

私:この傑作アニメと融合して、本当に「モーレツ」以外の何物でもないと思いました。私の中では今期最高のアニメです。全面的に私が間違っていたことを認めざるをえなかったですね。一話ずつ、毎週繰り返し見ていますよ。

余談ですが、大森望さんが今期の芥川賞についてラジオの文学賞メッタ斬り!を放送しているときに、番組の中でこの「猛烈宇宙交響曲~」を流していたんですよね。

 

妻:そこにこの曲を持ってくるのはすごいね。

 

私:流石ですよね。ここ数年の私の読書傾向は完全に大森望さんの人の手のひらの上で転がされている感じですからね。

 

妻:この曲をきっかけに、遂に我が家のiTunes前山田健一さんプレイリストが作られることになったんだよね。

 

私:改めてまとめて聞いてみると、前山田さんの曲って、ものすごくベタだけど多彩すぎる元ネタを電波な感覚で融合し、ものすごくポップにまとめてくるという、そういう技なんだと思いました。

 

妻:言っていることはわからんではないなあ。

 

私:また「我が名はチェリーボーイ」とか「ももクロのニッポン万歳!」とか、その歌詞を含めた発想がすばらしいです。

 

妻:「我が名はチェリーボーイ」はあの気持ち悪さがすごいよね。これからもあのプレイリストは充実させて行きたいところだね。

 

私:私は水樹奈々上松範康さんに続いて、ももクロ&前山田さんがアニソン枠で年末の紅白に出場するのを期待してしまいますよ。

 

妻:ももクロもかなりメディアに露出しているし、もしかしたら期待できるかもしれないね。

 

神前暁さんの復帰作「白金ディスコ」がプラチナ素晴らしかった

私:我々の大好きな作曲家、神前暁さんが「偽物語」で復帰しましたね。白金ディスコは素晴らしかったですね。

 

妻:めっさハマっていたよね。

 

私:「偽物語」の他の二作品「二言目」marshmallow justiceは前作のキャラソンを踏襲する趣向のものだったので、ファンとしては楽しめたんですが、ちょっと新鮮味がなくて物足りないものがあったんですよね。それがこの「白金ディスコ」で神前さんの凄さを改めて思い知らされましたよ。

 

妻:あのキャラを浴衣で踊らせ、なんだか懐かしい響きの和風ポップスを歌わせてくるとはね。

 

私:神前さんの真骨頂は、完璧なキャラ理解の上に、膝を打ちたくなるような発想をのせて、めっさポップにまとめてくるところですね。やはり現代日本のキャラソン作りで神前暁に勝てる人はいないと思いました。

 

妻:この曲がCD発売されなかったのは残念だね。7月発売予定のブルーレイの特典ということなので、フルバージョンが聞けるのは夏になってからだよ。

 

私:待ち遠しすぎますね…。まあ、今年の夏のお供として楽しみをとっておくと思うことにしますよ。

そして今期の神前さん作曲のアニソンとしてはもう一曲、「夏目友人帳」のエンディングテーマ、河野マリナ「たからもの」がありました。

たからもの

たからもの

  • 河野マリナ
  • Anime
  • ¥250

 

妻:あの曲は夏目友人帳という作品の空気を読みきっていたよね。

 

私:そうですね。泣かせるための夏目友人帳のエンディングの役割に対して完璧な仕事を果たしていましたね。あれも見事な職人技でした。

さて、神前さんのこれからの展開で気になるのは、劇場版の「傷物語」の忍ちゃんソングがどうなるかというところですね。

 

妻:忍ちゃんはあの坂本真綾だからね。坂本真綾神前暁さんの組み合わせがどんな曲が生むのかはすごく気になるね。

 

私 :やっぱり坂本真綾さんといえば菅野よう子サウンドのイメージじゃないですか。神前さんが菅野さんを意識した曲作りをしてくるのではないかと期待してしまいます。

 

妻:菅野よう子の「プラチナ」を意識した神前さん曲とか聴いてみたいね。

 

私:それって「カードキャプターさくら」のほうの「プラチナ」ですね。まさか「白金ディスコ」はその前フリだったというわけですね。

 

妻:キスショット・アセロラオリオン・ハートアンダーブレードというキャラ的には、ロックな感じが合うんだろうけどね。

 

私:そのイメージだとマクロスFの「ノーザンクロス」とかぴったりですかね。

 

妻:なるほど。まあ、いろいろと期待と妄想が膨らむ組み合わせよね。しかし、そもそも坂本真綾ってキャラソンは歌わないから、どうなるのか気になるね。

 

私:ここはなんとしても歌ってほしいですね。坂本真綾ファンとしては、このキャラソン全盛期、キャラソンの楽曲としてのレベルがあがってきている時代にこそ、歌える声優さんとして活躍してほしいと期待しているんですけどね。まあ、もしダメだったら、その時には神谷浩史阿良々木暦としてキャラソンを歌ってもらうしかないんじゃないですか。

 

妻:まさかのヒロC主題歌。そのファンの期待の斜め上をいく展開も素敵かもね。

 

2012年冬のアニソン②>に続く

2011年のアニメソングを振り返るーー「マクロスF」のラストに泣いて「うたプリ」に出会う

2011年のアニメソングをオタクな妻との対談形式で振り返ります。

 

私:まず始めにアニソンファンとして2011年はどんな一年でしたか?

 

妻:やはりキャラソンの全盛期、そしてそのキャラソンを作るキャラソン作曲家の時代だを思わせる一年だったね。

 

私:大御所、菅野よう子さんのマクロスF劇場版はすごかったですしね。神前暁さん、上松範康さんも名作を生み出し続けました。

 

妻:ヒャダインさんや、Tom-H@ckさんといった新たな才能の台頭も印象的だったね。

 

私:われわれ夫婦は、NHK-BSの一連のアニソン番組で田中公平さんのキャラソン談義に洗脳されてから、すっかりキャラソン好き、キャラソン作曲家好きになりましたよね。

 

妻:あれ以来、作曲家という横串を通して曲を聴くようになって、アニソンをより楽しめるようになったよ。

 

私:そうですね。昨年はそんなキャラソン好きな夫婦にとっては幸せな一年でした。まさにキャラソン作曲家の時代だと思います。 それではさっそく 実りの多かった2011年のアニメソングを季節ごとに振り返っていきたいと思います。

 

2011年冬アニメ・銀河美少年魔法少女、そして超時空シンデレラだったな 

私:まずは2011年1月~3月の冬アニメから振り返りましょう。去年は震災があったので、それ以前の1月というとずいぶん昔のような気がするんですが、まだ「スタドラ」(STAR DRIVER 輝きのタクト)の2クール目をやっていたんですよね。

 

妻:作曲家、神前暁さんのスタドラ劇中歌の4作品はどれもクオリティが高かったね。特に18話でケイトがカラオケで歌う「秋色のアリア」には衝撃を受けたね。真面目なメガネっ娘委員長キャラが一転して、振り付きでアイドルソングを歌い上げる、あの見事なデレっぷりには圧倒されたよ。

 

私:昭和のアイドルソングを完璧に再現してみせた「秋色のアリア」があのシーンに絶妙な説得力を与えていましたからね。

 

妻:まさに神回。テレビの音源を録音してしばらく聴き続けていたもんね。

 

私:私はスタドラの神前さん作品ですごいと思ったのは、「モノクローム」や「木漏れ日のコンタクト」のほうでしたね。劇中、キャラクターがアカペラで歌うシーンがあるんですが、アカペラで歌ってさまになるアニソンってすごいなあと。

 

妻:メロディメーカーの神前さんだから出来る新境地という感じだったね。神前さんのアカペラ曲といえば、同じ冬アニメ「フラクタル」の「昼の星」もそうだったね。

 

私:あれも良かったですよ。花澤香菜のネッサが歌う「昼の星」がCDに収録されていないのは全くもって信じられない暴挙です。

 

妻:なぜか発売されたサントラCDには、主題歌を歌っているAZUMA HITOMIさんの歌が収録されて、花澤香菜バージョンはなかったんだよね。

 

私:ネッサの「昼の星」は、期待の割に大コケしたあのアニメ唯一の収穫だと思っていたのに、本当に残念です。

 

妻:あと2011年冬のアニソンとしては、やっぱり「まどかマギカ」の主題歌、ClariSの「コネクト」は良かったね。

コネクト

コネクト

 

私:「コネクト」は作品と連動させた仕掛けが見事でした。私は最初、なんでこの曲をキャラソンにしないんだろうって不思議に思っていたんですよね。別にClariSじゃなくて、まどかに歌わせればいいじゃないかって。

 

妻:そうそう。それが後半数話の怒涛の展開の中で、ほむらちゃんの歌だったのか!っていうのが明らかになるのよね。

 

私:10話のエンディングでこの曲が流れてきたときに、この歌詞の意味がわかるように作られているんですよ。あれは鳥肌ものでした。むしろ、キャラソンをキャラ以外に歌わせることが、この効果を演出するための新房監督の狙いだったんじゃないかと思います。

 

妻:そういう意味では、「コネクト」はキャラが歌わないキャラソンの名作というべきかもしれないね。

 

私:そしてやはり去年の冬を振り返るなら、2月に公開されたマクロスFの劇場版完結編「サヨナラノツバサ」は外せないですよね。

 

妻:この映画の曲ではなんといっても、ランカちゃんの「放課後オーバーフロウ」だったね。車でドライブしながらこの一曲だけのリピートを2時間ぐらい聴いていたもんね。

 

私:それだけ聴かせるものがありますよね。河森監督がインタビューで中島愛をオーディションで選んだ理由について「この作品と一緒に成長してくれるような子」と言っているのを読んだことがあるんですが、この映画を見て、やっぱりマクロスFって、ランカちゃん・中島愛の成長の物語だったんだと思いましたよ。

 

妻:劇中の良い場面で歌われるのよね。ランカちゃんがついに告白するんだけど、アルトはシェリルさんのことが好きなんだっていうのがランカちゃんにはわかっていて…。だめだとわかっているのに告白する強さと、その切なさを歌にのせて力強く歌えるランカちゃんの成長に胸を打たれたよ。

 

私:そうそう。また楽曲的にも今までマクロスFの、いわゆるマクロスらしい疾走感のある曲って、「射手座午後9時Don't be late」や「ライオン」「オベリスク」と、全部シェリルさんの曲か、シェリル・ランカのデュエットだったんですよね。ランカちゃんの曲って「星間飛行」や「蒼のエーテル」みたいな、アイドルソングっぽい曲やバラードばかりでね。それが最後になってこの「放課後オーバーフロウ」ですよ。

 

妻:ついにランカちゃんがマクロスの歌姫、本当の「超時空シンデレラ」になった瞬間だと思ったね。

 

私:あのときのランカちゃんは神がかって見えました。シェリル派だった我々も、この映画ばかりはランカちゃんを主役だと認めざるをえませんでしたね。それにしても、2008年に25周年で始まったマクロスFを見続けてもう4年ですよ。この作品に惜しげもなく投入された菅野よう子さんの才能には改めて驚かされました。

 

妻:劇場版に投入される新曲の数だけ見てもすごかったもんね。また女装アルトが活躍する監獄ライブとか、この映画では触れるべき点は他にもたくさんあるんだけど、それだとマクロスFだけで話が終わってしまうよね。

 

私:そうですね。とにかくこの作品は近年の日本のアニメとアニメソングの金字塔だと思いますね。しばらくこのレベルの作品は出ないような気がします。菅野さんにはこの4年間、素晴らしいアニソンを届けていただき、本当に感謝の気持ちで一杯です。

 

2011年春アニメ・春なのに夏の終わりだったよ 

私:4月~6月のアニメソングといえば、「あの花(あの日見た花の名前を僕たちはまだ知らない。)」の「Secret Base ~君がくれたもの~」っていうことでいいですかね?

 

妻:ああ、そうね。アニソンじゃないような気もするけど、あの名作アニメを見せられると、もうアニソンってことでいいね。

 

私:ZONEの解散から10年。まさかJPOPの名曲の歌詞をそのままに、10年後にアニメを作るとは思いませんでした。

 

妻:この曲がアニソンだというよりはむしろ、このアニメがこの10年前の名曲の壮大なプロモーションビデオだと言えるのかもしれないね。

 

私:毎回の岡田麿里さんの脚本にはうなりましたね。この曲をエンディングを聴くたびに、「最終回でこの曲が流れるときに、岡田麿里は我々をどれだけ泣かせつもりなんだろう」って、毎回ぞくぞくしながら見ていましたよ。他にも春のアニソンで印象的な作品ってありましたっけ?

 

妻:アニメ「日常」のOP、ヒャダインさんの「カカカタカタオモイ」は妙につぼにはまったよ。

 

私:おお、ヒャダインこと前山田健一さんですね。前山田さんといえば、もう一曲忘れてはいけないのが、7月に発売されたももいろクローバーZの「Z伝説~終わりなき革命」ですよね。

 

妻:あれもアニソンってわけじゃないんだけどね。

 

私:いや、水木一郎さんが「ゼット!」って叫んでいれば、それはもうアニソンだと思いますよ。

 

妻:あの曲、中毒性がすごくて3回ぐらい聞くと頭から離れなくなるんだよね。一つの曲に戦隊ものと変身ヒーローと水木一郎を詰め込んで、アイドルソングとしてあんな名曲にまとめてしまうとは、卓越したセンスを感じさせる一曲だったね。前山田さんには今後も期待しますよ。

 

私:他には何かありましたっけ?

 

妻:「変ゼミ」の花澤香菜が歌う「Punctuation!」とか。

Punctuation!

Punctuation!

 

私:ああ、あの曲もよく聞きましたね。花澤香菜石田彰に言葉責めされるあのアニメも素晴らしかった。

 

妻:花澤香菜好きだよね。

 

私:ついにiTunes花澤香菜プレイリストを作ってしまいましたからね。

 

妻:「まりあ†ほりっく」で、杉田智和が歌う「妄想戦士 宮前かなこ」もすごい出来だった。

妄想戦士 宮前かなこ(TVサイズ)

妄想戦士 宮前かなこ(TVサイズ)

  • 鼎神父(CV:杉田智和) コーラス:天の妃シスターズ
  • Anime
  • ¥200

 

私:杉田はああいうのを歌うと本当にうまいですよね。オードリヘップバーンの映画「マイフェアレディ」に出てきたヒギンズ教授を思い出しました。

 

妻:例えがよくわからないけど…。まあ、そういう流れでいうなら、夏アニメに入ってしまうけれど、「ゆるゆり」のオープニングの「ゆるゆらららららゆるゆり大事件」も、ゆるい電波ソングとしてなかなかの出来だったね。

 

私:「ゆるゆり」は挿入歌の「魔女っ子ミラクるん♪」も良かったですからね。変態性を前面に押し出したアニメからは良質なキャラソンが生まれますね。

 

2011年夏アニメ・「うたプリ」に知るキスよりも本当にすごい音楽

私:7月~9月の夏アニメを振り返りましょう。ファンとしては、アニメ「アイドルマスター」の主題歌「READY!!」を区切りに、神前さんがしばらく休養に入るという悲しいニュースがありました。

 

妻:これから何を楽しみにアニメを見たら良いのかと途方に暮れるところだったもんね。

 

私:ただ「READY!!」も良かったよね。

 

妻:神前さんが、この曲について「『Go My Way』みたいだけど『Go My Way』じゃない曲」っていうオーダーを受けたと書いていたけれど、休養前にそのオーダーを完璧にこなしてみせるのは流石だと思ったよ。

 

私:しかし、我々が勝手に大きな穴が開くんじゃないかと心配していた夏アニメを盛り上げたのは、作曲家・上松範康さんでしたね。「うたの☆プリンスさまっ♪ マジLOVE1000%」はすごい。全く期待していなかった乙女ゲー原作のアニメにあれほどハマるとは思ってもみなかったです。

 

妻:上松さん作曲の「オルフェ」と「マジLOVE1000%」は すばらし過ぎたね。

 

私:まさにその2曲は神曲と呼んでいいですよね。まず「マジLOVE1000%」については、私の心の乙女な部分を直撃していきましたからね。エンディングで流れる度に観客の一人として胸のときめきを覚える私がいましたよ。あんないい曲、今のJPOPにはないですよ。

 

妻:普通にジャニーズが歌えばすごく売れそうな曲だよね。

 

私:上松さんはかつて水樹奈々とのタッグで、声優初の紅白出場を果たして、ある意味でカウンターカルチャーとメジャーカルチャーの垣根を越えてみせたわけじゃないですか。この曲を聞いて、アニソンってすごいと改めて思ったのは、曲が良すぎて、フィクションのはずだったアイドルの魅力が、現実のそれを凌駕するという倒錯した感動に出会えるところでしたね。

 

妻:ああ、それはマクロスFで感じたところでもあったよね。日本のドラマも、韓国から「美男ですね」を輸入するのもいいけど、「うたの☆プリンスさまっ」をジャニーズでドラマ化したらいいんじゃないかと思うね。

 

私:そして「オルフェ」ですが、上松・宮野の組み合わせもすごくいいですね。

 

妻:宮野真守、本当に歌が上手いよね。

 

私:そうなんですよ。私は心の中で宮野真守のことを「声優界の銀河美少年」って勝手に呼んでいますからね。この人は、声優としての男前さと同じレベルで男前に歌える稀有な才能の持ち主だと思いますよ。

 

妻:たしかに歌については、きーやん谷山紀章)も別格に上手いけど、きーやんの場合、声優と歌手を比べると、歌手としてのほうが男前な感じがするんだよね。

 

私:このキャラソン全盛期のアニメ業界を支える声優は宮野真守に違いないと思わせる一曲でしたよ。個人的には去年末の紅白に出場するのは水樹奈々じゃなくて宮野真守であるべきだったと思っています。

 

妻:このアニメのせいで、しばらく我が家に上松さんブームが訪れたからね。水樹奈々さんとの一連の楽曲はもちろん、「S・A~スペシャル・エー~」の作品や、子安武人の魅力を最大に引き出した「百万回目のジュテーム」なんかが流れ続けていたよね。

 

私:上松さんはすべての曲のレベルが高いですよね。「うたの☆プリンスさまっ」の中でも、「Welcome to UTA☆PRI world!!」とか「星屑☆Shall we dance?」とか、頭は大丈夫ですかっていう感じの曲名なのに、びっくりするほど名曲ですよね。

 

妻:「うたのプリンスさまっ」の中では、他のElements Gardenのメンバーが作った「男気全開Go!Fight!!」や「Knocking on the mind」なんかもも良かったね。

男気全開Go! Fight!!

男気全開Go! Fight!!

  • 来栖 翔(CV.下野 紘)
  • Anime
  • ¥250
Knocking on the mind

Knocking on the mind

 

私:「Knocking on the mind」は鈴村健一坂本真綾に歌っているようにしか聞こえないって言っていた時期もありましたね。

 

妻:夏アニメで忘れてはいけないのは、夏から秋の2クールで放送された「輪るピングドラム」のトリプルHROCK OVER JAPAN」だね。一話であの映像と曲が流れた時には衝撃を受けたよ。

ROCK OVER JAPAN

ROCK OVER JAPAN

 

私:おお、「生存戦略」っすね。 あれは去年のアニメを代表する事件でしたよね。あの曲と映像とあわせて、まさに幾原監督のイリュージョンでした。アニメを見て、なんだかわけがわからないけれど、そのすごさに圧倒されるというのは初めての体験でした。私は不覚にも「少女革命ウテナ」を見たことがなかったので、あれを見て幾原邦彦って何者なんだって騒いでましたよね。

 

妻:あわててウテナを一話から見返していたもんね。

 

私:そうそう。それで10年以上前の「絶対運命黙示録」にハマったりして。アニメであんな曲が流していたということにも驚きでしたが。

 

妻:「輪るピングドラム」といえば、やくしまるえつこノニエル」も良かったね。

 

私:あのアップテンポなやくしまるえつこさんは、めっさ格好良かったです。最近、最も気になるアニソンアーティストですよね。他に夏アニメでは何かありましたっけ?

 

妻:私は「ロウきゅーぶ!」の声優グループRO-KYU-BU!の「Shoot!」が良かったなあ。

 

私:flipSideの人が作った花澤香菜曲ですよね。私の花澤香菜プレイリストに、また一つ新たなバリエーションが加わることになりました。こうしてみるとやっぱり去年も花澤香菜の年だったような気がしますね。

 

妻:アニメのほうは第一話から小学生女子のシャワーシーンが全開の展開についていけず、視聴を断念したけどね。

 

私:さすが「ロリきゅーぶ」と言われるだけのことはありましたね。

 

妻:原作のライトノベルは割と熱いスポ根ものらしいんだけどね。あとは、夏目友人帳第3期の主題歌「僕にできること」と「君ノカケラ」はよかったねえ。

僕にできること

僕にできること

  • HOW MERRY MARRY
  • J-Pop
  • ¥250
君ノカケラ feat 宮本笑里

君ノカケラ feat 宮本笑里

  • 中 孝介
  • Pop
  • ¥250

 

私:夏目友人帳の選曲って、毎回すごいよね。いつもマイナーなアーティストなんだけど、ハズレのない名曲ぞろいですよね。昨年のアニメでいうと、他に一般のアーティストを使ったアニソンで印象的なものってありましたっけ?

 

妻:「TIGER & BUNNY」とか「銀魂」とか、まあ悪くはなかったんだけど、ここまでキャラソン作曲家やアニソンアーティストの層が厚くなってくると、あえて一般のJPOPアーティストの曲を起用する意味がどこにあるのかという気がしてくるね。

 

2011年秋アニメ・秋はキャラソンが少ない!?

私:10月から12月の冬アニメですが、何か印象的なものはありますか?

 

妻:秋アニメはアニソンそのものがメインになっているような作品がなかったからね。やっぱりその中では「Fate/Zero」の「oath sign」かな。

oath sign

oath sign

  • LiSA
  • Anime
  • ¥250

 

私:あれは作品が面白過ぎるので、やや贔屓目で見てしまっているかもしれないですけどね。去年の熱いアニソンとしては一番かもしれないですね。

 

妻:「境界線上のホライゾン」のみのりん茅原実里)が歌う「TERMINATED」も熱い感じだったよね。あれもElements Garden菊田大介さんの作品だね。

あとはキャラソン作曲家として注目したのは、やはりTom-H@ckさんだったね。「はがない」の主題歌「残念系隣人部★★☆(星二つ半)」と「私のキ・モ・チ」は良かったよ。

 

私:あれは格好良かったですよね。「けいおん」の曲のイメージのまんまなんだけど、他の作品でも普通にハマっていましたよね。

 

妻:これらの曲を聴くと、けいおんを支えていたのは、それぞれの楽曲の魅力なんだなあと思ったよ。Tom-H@ckさんは、この12月から公開のけいおん劇場版の曲も手がけているしね。

 

私:Wikipediaを見るとまだ26歳ですもんね。これからも活躍してほしいです。それから、私はやっぱり「ギルティクラウン」のsupercellMy Dearest」が好きですよ。

My Dearest

My Dearest

 

妻:supercell好きだよね。

 

私:あのryoさんのアップテンポなピアノ曲が大好きなんですよ。「ブラック★ロックシューター」とか「君の知らない物語」とかあのパターンの曲がツボです。私の大好きなアーティストKANさんの作品で「多摩川サウンド」と呼ばれる、テンポの早いピアノのアルペジオにゆったりとした歌詞をのせた一連の曲があるんだけれど、それと通じるものがあるんですよね。

 

妻:KANで例えられてもわからないなあ…。しかし、アニソンでは、ryoさんをはじめとして、ニコニコ動画で有名になった人が活躍するのを頻繁に見るようになってきたよね。今日名前を上げた中でも、ヒャダインさんとかClariSとかね。

 

私:インターネットが偉大な才能の発掘場所になるというのが、アニソンではもう普通の世界になっていますよね。サブカルチャーと言われるアニメソングにこれだけの才能が集まって、名曲が生まれているのには、そうした新たな市井の才能を乗り込む仕組みに理由があるような気がします。

 

2012年のアニメソングへの期待

私:最後に今年2012年に期待するのはどういったところでしょうか?

 

妻:2012年はのっけからすごいよね。冬アニメから菅野さんと神前さん、上松さんの揃い踏みだよ。まずはなんと言っても神前暁さんの復帰作になる「偽物語」「傷物語」だね。

 

私:神前さんも復帰作は化物語の続編でと決めていたらしいですからね。かなり思い入れのある作品ということでファンとしては大いに期待しています。

 

妻:そして、マクロスFのコンビである河森監督と菅野よう子さんで、再びアクエリオンですからね。

 

私:このコンビを崇め続けて今年で5年目ですよ。プロモーションビデオで流れる曲だけで、既に名曲間違いない感じになっていますからね。「男女合体禁止」という新たな設定を加え、キャッチコピーが「それは、禁じられた合体」ですしね。

 

妻:もうあの二人ならやりたい放題が許されていいよね。さらには上松さんの「戦姫絶唱シンフォギア」。Webサイトによると「歌がドラマを掘り下げて、歌がバトルを彩る、本格サウンドロマンアクション」だよ。

 

私:再び水樹奈々と上松さんのコンビがどんな名曲を生んでくれるのか楽しみすぎますよね。

 

妻:supercellは、「偽物語」と「ブラック★ロックシューター」があるしね。

 

私:今年も我が家のiTunesがアニソンで埋まる一年になりそうですね。